何かを失うには、練習が必要だ。

あいかわらず雨が降り続けている。 ポール・オースターの『サンセット・パーク』(新潮社,柴田元幸・訳)と、ドン・デリーロの『堕ちてゆく男』(新潮社,上岡伸雄・訳)を読んだ。 『サンセット・パーク』はリーマンショック下のアメリカ、ブルックリンを…

ぼくの人生は、誰かの手段として存在する。

ひどい一週間だった。 ずっと全身がだるくて、大量の海水の重みに押さえつけられて身動きのとれない深海魚みたいだった。 仕事はなかなか進まないし、チームメンバーたちもなんだかだるそうにしているし、良くない連絡ばかりが来るし、妻は足の指をケガして…

報酬のない人生を、生きる。

久しぶりに下の子と、大きめの公園に出かけた。 池には蓮の花が咲きはじめていて、二人できれいやなと見とれていた。 あまりにあざやかなピンク色をしているうえに、中央に黄色い、小人が置き忘れたバケツみたいなのが乗っている。 広い葉の上には昨日の雨の…

時々、留守にしようと思います。

今週は、朝から自宅で、じっくりとひとつのテーマについて考える時間を作ってみた。 テーマは、割と差し迫っている仕事についてであるが、中身は色々だ。 ようやく子どもたちが毎日学校に通うようになったので、やっとそういう時間がとれるようになった。 そ…

ハック病に、感染しています。

池田仮名さん (id:bulldra)がこんな記事を書いていた。 都知事選出馬の供託金300万は大型広告出稿と考えると安い - 太陽がまぶしかったから 本来の目的ではなく、安上がりな情報発信手段として、東京都知事選挙への立候補をする人がいるのではないか、という…

健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会に潜伏しています。

シロクマ先生(id:p_shirokuma)の新著『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』を読ませていただいた。 文章の色んなところから、シロクマ先生の強い覚悟を感じ、なんとなくずっと背筋を伸ばしたままで読み終えた。シロクマ先生は本書の中…

娑婆に出てみて、気づいたこと。

金曜日、久しぶりに出社した。 在宅勤務を続けてみて、色んな発見があった。 そのほとんどはすごく前向きなものだった。 なんだワークショップだってオンラインでできるんだとか、お互いの感じていることを素直に打ち明けあうことだってできるんだとか、仕事…

世界に、ハローと言う。

わが家ではなぜかビートルズが流行っている。 きっかけは、上の子と一緒に、村上春樹さんがDJをつとめる『村上RADIO』を聴いているときに、ビートルズの特集をしている回があったことで、それからぼくの持っているCDを引っ張り出してちょっと聴いてみたら、…

がんばることは、たのしいことだ。

なんて言ってしまうと、ブラックな労働を賞賛しているようで、きっと歓迎されないだろう。 本当は、がんばることは、たのしい、と言い切るには色んな条件が必要だろう。 特に、それが本当に自分自身の意志なのかどうか、というのが一番大事だけど、ここでい…

世界は、人の数だけゆがんでいる。

腰痛がひどい。 もともと椎間板ヘルニアを持っているので、基本的にずっと腰は痛いし、右足がちょっとしびれた状態が普通なんだが、家で座り続けているのがたたったのか、久しぶりにひどく痛い。 3月の下旬からはほとんど家にいるので、まあできるだけ子ど…

不要不急な、ぼく。

自分は世の中に絶対に必要な仕事をしているのか、と言われたら、そうだと堂々とぼくは答えられない。 もちろん色んな企業や団体の役に立ったり、その結果、生活が豊かになることに貢献したりはしていると思うけれど、ぼくがいなくなってもどこかに代わりの人…

在宅勤務なので、小遣いカットになった。

小学校が休校になったあたりから在宅勤務が増え、クライアントに行かないといけない場合も直行直帰していたので、長らく外食していない。 いまは歓送迎会のシーズンだが、今年はそういうこともやらないので、使うお金は減るやろ、ということで小遣いが減額に…

ぼくのほとんどは、塾でできている。

村上春樹さんがDJをするラジオ番組『村上RADIO』を子どもたちと聴いていたらビートルズの特集をやっている回があって、上の子が、ビートルズは社会の教科書に載っていると言う。 見せてもらうと、たしかに載っている。 ちなみに村上春樹さんも国語の教科書に…

失い続ける人生を、生きる。

これまでサラリーマンをしてきて、いまは緊急事態だからしかたがないんだ、という言い方で、色んなことが許される場合というものが何度もあったなあと思う。 いまは大きく儲かる仕事に取り組んでいるから経費をいくらでも使ってもいいとか、いまはとにかく急…

会わずに言いたいことを伝える、良い方法。

在宅勤務、テレワーク、リモートワークなるものをしよう、という話になると、すぐに「本当に大事なことは会って話をしないとだめだ」と誰かが言い始めますよね。 何を隠そう、ぼく自身もそう言っていることが多いわけです。 実際に相手と会って、相手の表情…

言葉に頼りすぎるのは、もうやめたい。

人に何かを言葉で説明したとして、まあその内容が相手に伝わることなんてほとんどないなと感じることが増えた。 これまでは運よく、自分の話を聞きたがってる人に向けて話すことが多かったので、自分が考えていることや伝えたいことをわかりやすく話す工夫を…

あせらない、あきらめない。

もう10年近く前、関心を持ったことがあって、細々と実験をしていて、まあなかなかうまくいかなかった。 それでもあきらめずに続けていたら、と思うことが時々ある。 じゃあなんであきらめたのか、というと、まあ色々と理由はあるけど、結局は不安に負けたの…

ぼくらはみんな、ビョーキである。

シロクマ先生が、今の社会はみんなが軽躁状態であることを強いられているのじゃないだろうか、という記事を書かれていた。 ヒカキンを眺めていたら軽躁だらけの社会が恐くなった - シロクマの屑籠 考えてみると、ぼくはほとんど毎日何人もの人の前で自分の考…

11年間、子どもを保育園に送り続けて。

朝、子どもを保育園に送りはじめて、もうすぐ11年になる。 上の子が卒園したあとすぐに下の子も通いはじめたから、ほとんど途切れなしだ。 ようやく今年で下の子も卒園で、しかし妙に長かったなと数えてみたら、本当に長かった。 ぼくの社会人人生の半分近く…

子どもと父親しかいない日の、すごしかた。

子ども二人とぼくが自宅にいて、妻が仕事に出ている、ということが時々あって、そういうときに試していること。 ・めんどくさくても一日の予定を立てる ・予定を立てるときは、50分ごとに立てる ・特に宿題をやる集中力はそれくらいが限界、小学校の授業時間…

人それぞれの価値観を大事にするのは、難しい。

え〜価値観は人それぞれ、と言いますが、これはすごく難しいことだと思いますね。 ご存知の通り、だいたいの場合、一人ひとりの価値観を大事にしている人のほうが、競争に負けます。 団体スポーツでチームメンバーの一人ひとりが違う価値観を持っていて、家…

見えない糸が、見えない人。

自転車が壊れたので修理をしてもらいにいった。 ふたたび走れるようになった自転車に乗って、ラジオを聴きながら家に戻る、その時間がすごく気持ちよかった。今年の大阪はあまり寒くない。 去年は寒さに耐えきれずにフェイクファーのついたちょっと丈の長め…

冬ごもり、はじめました。

大阪はそんなに寒くないけれど、そろそろ冬ごもり。 色々と心残りなことだらけだが、これ以上あがいてもしかたなさそうなので、仕事のことばかり考えている頭を休ませて、冬の生活を楽しむことにする。 もっとも楽しむといっても毎日いくらでもやることはあ…

歩くように、生きる。

あとひと月で今年が終わる。 この1年は、自分なりに達成したいことがあったので、ずっと急いでいた。 とてもあせっていて、あっちのほうに進みたい、というものはあって、だけどもっと近くまで行って自分の目で確かめてみないとわからない、そんな状態でい…

どっちみちぼくらは炎上しながら、生きている。

ぼくは基本的に、いつも叱られながら暮らしている。 いつも、色んな人から、ううんこれはちょっと違うんだよねとか、そういう話じゃないんだよねとか、こりゃあまったくダメだよとか、いつも叱られ続けている。 若い頃は、年を取ったらそういうことは言われ…

ハーレーダビッドソンは、持っていない。

お気に入りの紫色のスニーカーがある。 気に入ってそればかり履くものだから、もうボロボロになってしまってどうしようかと思っているけど、実はぼくはこのスニーカーを手に入れるまで、紫色の靴を履くなんてことは考えたこともなかった。それは妻と一緒に買…

おっさんは、何が楽しくて生きているのか。

昔から不思議でならなかった。 一体、世の中のおっさんは、何が楽しくて生きているのか、さっぱりわからなかった。 よく考えると、若い頃は、まあまあはっきりと自分が若いということを自覚していて、若いあいだにしか楽しめないことがあるとわかっていた気…

大西順子さんと、月曜日の生ゴミ。

村上春樹さんのラジオ番組を聴いていたら、ジャズピアニストの大西順子さんの話になって、彼女が2000年の大阪公演で長期休養宣言をしたときのことについて触れていた。 ぼくは当時好きだった女の子をこの公演に誘って聴きに行く予定だったのだけれど、当日に…

自分の力で生きる、ということの意味。

最近は、家族の介護をしている人の話を聞くことが増えた。 聞いていて思うのは、介護する側もされる側も、その立場になるまでは、よもや自分がそうなるとは想像もしていない、ということだ。 自分はいつまでも元気だとか、あるいは自分の親は元気なまま年を…

火の中に、飛びこむ。

自分から一番大変なところに飛びこんじゃえって思ったんです。 一緒に仕事をしている若者がぼくに教えてくれた。 先週あたりからずっと忙しくてなかなかフォローができなかったのだが、見事に一人で業務をやってのけて、その感想だ。 いつも余裕がなく焦って…