最短で最小の労力で確実に最大の成果を得なければいけない時代に、求められていること。

前回「あそび」ということについて書いたら、ちょうどシロクマ先生(id:p-shirokuma)も「遊び」について書いておられた。

ところが社会の生産性が高まると同時に誰もがクオリティ高く、私たち自身に期待される商品価値も高まっていくにつれて、私たち自身ももっとストイックにならねばならず、もっと「遊び」に流されず、もっと業務に資する生活をしていくよう期待されるようになっている。

もうスポーツ選手や動画配信者は"野良犬のヒーロー"ではない - シロクマの屑籠

いやあ、そう考えると今という時代はずいぶん息の詰まる時代である。
そういえば学生の頃、どうやったらコピーライターになれるのですかと広告会社のえらい人に聞いたら、あそびなさい、もっとたくさんあそびなさい、と言われたのを思い出した。
その時はその意味が全然わからなくて、いやいやそんなことをオレは聞いているんじゃない、どうすれば最短で最小の労力で確実にコピーライターになれるのかと聞いているのだ、と不満に思ったのを覚えている。
しかしまあ、その「最短で最小の労力で確実に」考えるということ自体が「あそび」と真逆の精神である。
コピーライターにはほかの人が気づかないような独創的な視点が必要だ。
「最短で最小の労力で確実に」進もうとする人にはそういった視点の獲得は難しいような気がする。
ぼくはあの頃、いつも焦っていた。
早くコピーライターになり、早くいい仕事ができるようになり、早く有名になりたかった。
だからぼくは、コピーライターの仕事を長く続けることができなかったのかもしれない。

ところで最近、会社でちょっと長めの文章を書かないといけないことがあったのだが、その文章をクリエイティブの大先輩たちから、やたらほめていただいた。
よく考えてみると、もう長い間、会社の人に自分の文章を読んでもらっていない。
企画書や計画書はいくらでも書いているが、ちゃんとした文章を書く機会がほとんどない。
それなのにプロからほめてもらえる文章が書けるのは、もちろんブログのおかげだ。
じゃあブログは文章の練習のために書いているのか。
そんなわけがない。
ただ書きたいから書いている、それだけだ。
少なくとも「最短で最小の労力で確実に」文章をうまくなりたくて書いているわけではない。

「あそび」とは目的と手段が完全に一致している状態だ、とある人から聞いたことがある。
文章を書きたいという目的のために文章を書く。
ぼくにとってブログは「あそび」そのものなのだなあと思う。

コピーの話ついでに、ぼくの好きなコピーで「趣味なら、本気で。」とうカメラのキャッチコピーがある。
これはほんとすごいコピーで、「あそび」の本質を一言で表してしまっている。
このリスクばかりの時代、人間が本気になるのはかなり大変なのだ。
つい仕事で本気を出しすぎたせいで、キツイ言葉を人に浴びせて炎上してしまったり、いらぬリスクも背負ってしまって大失敗したり、とかくこの世は危険に満ちあふれている。
そんな中で、よしここなら余計な心配をせずに本気で暴れられる、というような場所がいくつあるだろうか。
誰もが「あそび」に飢えている。
世はまさに大「あそび」時代の到来を待ち望んでいるんじゃないだろうか。

いやあ、そう考えると、ぼくはまだまだ自分のリミッターを解き放っていないような気がしてきた。
この年で何か遠慮するようなことや、プライドのようなものが残っているだろうか。
昔だったらとっくにいなくなっていてもおかしくない年齢なのに生き残っているんだ、何をためらうことがあるだろう。
どんどんあそんでいこうじゃないか、ぼくよ。

ところで、もうひとつ「あそび」のお誘い。
はてなブログに「グループランキング」という新機能ができたそうだ。
ぼくも以前に「感想をブログで書いてもらえると喜びます」というはてなブロググループを作っていて、ブロガー同士のゆるい交流がもっと生まれたらいいのになーと思ってたので、面白そうだなと思った。
しかし、このグループでは「ランキング」が表示されない。
調べてみると、どうやら「ランキング」が表示されるには3つの条件があるらしい。

1)グループへの参加ブログが20以上
2)記事にグループバナーを貼ったブログが10以上
3)グループバナーが一定以上クリックされる

グループには800以上のブログが参加しているので、考えられるのは2)と3)だろう。

…というわけで、グループに参加されている方は、ぜひ記事を投稿する際に「グループバナー」を貼り付けてもらえると喜びます。
一緒にあそびましょう。

やり方の説明はこちら。
help.hatenablog.com

グループの「ランキング」の説明はこちら。
blog.hatenablog.com

「感想をブログで書いてもらえると喜びます」グループに参加される方はこちらからどうぞ。