2019-01-01から1年間の記事一覧
上の子がだんだん大きくなってきて、気がつくと小学校高学年になる。 最近はなかなかこっちの言うことを聞かなかったり、屁理屈を言い返してきたりして、困る場面も多く、悩んでいたりもするのだが、よく考えると自分のその頃の記憶はかなり鮮明に残っている…
江國香織さんの『なかなか暮れない夏の夕暮れ』という50代の男女たちが出てくるすてきな小説を読んで、中年にとって大事なものはなんだろう、とあらためて考えて、それで、そういうことをいちいち考える必要のないのが中年かもしれない、と思った。 江國さん…
ぼくの父は、昔はタバコを吸っていて、そのせいなのかそのせいでないのかはよくわからないが、喫茶店にばかり行っていたような気がする。 子どもの頃、梅田の喫茶店に連れて行ってもらい、エクレアといういかにもうまそうな食べ物がショーケースに陳列されて…
人と話していて気づいたのだけれど、いくらネットに転がってる誰かの文章を読んでわかった気になったり、データを渡されて何かを知った気になっても、それでうまく事が運んだ経験があまりない。 その場に行って自分の目で確かめたり、人と直接会って聞いたり…
小説や映画、マンガ、ゲームなどで、物語の本題というよりも、その本題のせいで大変な人生を送らざるをえない人たちが束の間の休息をとる場面のほうが、印象に残ることが多い。 むしろ登場人物たちが送る人生が苛烈であればそれだけ余計に、ほっと息をつく瞬…
わが家では妻がカリスマ的リーダーである。 ぼくは子どもたちと並列(あるいはそれよりも下)で彼女のフォロワーである。会社で働いていると、いかに仕事の中でリーダーシップを発揮したか、ということばかりを問われるし、実際にそういう役割を自分がやらな…
幸せとは何かといえば、それはぽんずしょうゆのある家だと決まっていて、ぼくはそういう、人生の先輩たちが作ってきた価値観の中で育ってきた。 となりのトトロはまあ実在はしないけど、自然は大事にしなきゃいけないよね、ぐらいは思っていて、スーパーサイ…
まったくもってクソみたいな世の中だと思う。 いくら働いても生活にゆとりは生まれないし、どれだけ人に頭下げてもエラくはなれないし、なんとかして競争に生き残っても容赦なくまた新しいデスゲームがはじまるだけだ。 疲れた体を休ませて、ちょっとだけ呼…