今日は、とあるクライアントとの会食だった。
僕はその食事の場で
別の会社の人間から、巧妙な手口によって
僕に手抜かりがあったことを糾弾された。
いや、inujinさんは悪くないんですよ、本当に。
ただ、運が悪かったとしか言いようがない。
いや、ごめんなさいねえ、なんか非難してるみたいな
言い方になっちゃってえ。
というような感じで、
ずいぶんうまくやられてしまったなあと
心の中で舌打ちしていたのだが
思ったよりも、平然としていられたのが不思議だった。
理由はいくつかあるのだろうけど、
一番大きいのは、はてなブログで
色んな事を書き始めたからだと思う。
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以前に書いたように、
僕がこのブログを書く大きな目的は
刻々とうつろい続ける世界で生き残るために
変わり続けなければいけない自分の中の
「変わらない部分」を確認することだ。
そして、ほんの少しずつではあるが、
ブログの更新を通して
その「変わらない部分」が
自分が思っていたよりも
ちゃんと形のあるものだとわかってきた。
すると、僕の中にある心の変化が起こってきた。
失うことへの恐怖感が減ってきたのだ。
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もちろん、本当に失ったら
困るものはいくつもある。
だが、失っても特に問題がないことが
たくさんあることがわかったきた。
たとえば、他人の評価。
これほどアテにならないものはない。
なぜなら、大抵の人は、自分自身の判断で
人を評価するのではなく、
誰かに対する他の誰かの評価でしか
測ることができないのだから。
あるいは、常識。
だって、世の中がこれだけ変わっていくのに
「常に」ある知識なんて、ほとんどない。
そう思うと、自分の知らないことがあっても
素直に「知りません」と言えるようになってきた。
また、若さを失うことも、怖くなくなってきた。
表現者には若々しいセンスが大事だとか
言う人は多いけれど、そう言う人間自身は
表現者でもなんでもなかったりするのだ。
センスが若々しいかどうかを判断するのは
最終的に伝える相手なのだ。
そして、長く生きてきたからこそ
伝えられることは、これからもどんどん増えていく。
今後も、僕は年を取れば取るほど
表現が楽しくなっていくだろう。
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こんな風に、書きとめていくと
自分にとって大切なことと、そうでないことが
どんどん明確になっていくし
そうすると、迷うことがどんどん減っていく。
他人から誉められようが、貶められようが
大きく動揺することが、なくなっていく。
また、逆に、これまで軽視していたけれど
本当は自分にとって大切だったことに
気づくこともある。
こんな感じで、文章を書くことが
すごく大事な行為だと思えることも、その1つだ。
とにかく、ブログを書いてみて、よかった。