幸せは、変わる。

ずっと仕事が大好きだった。

 

ところが最近はそれほどでもないよな、と思うことが多い。

嫌いになったわけではないのだが、仕事以外にやりたいことや面白いことが多すぎる気がする。

もっと家族と一緒にいる時間が欲しいし、本を読む時間も欲しい。

テレビも映画も面白いし、気持ちよく運動して汗をかく時間も欲しい。

無目的に散歩もしたいし、文章ももっと書きたい。

他にも色々とやりたいことが多すぎて、なんというか、いやまあ仕事も楽しいけどそれだけじゃあねえ、という気になってしまう。

いや、それが普通でしょ、と言われたらまあその通りなんだが、そういう普通の感覚にたどりつくまでにずいぶん時間がかかってしまった。

 

若い頃は激しい欠乏感のようなものがあった。

面白いことがしたい、有名になりたい、ちやほやされたい、活躍したい、そういう気持ちが自分を突き動かしていたように思う。

今もそういうのが,全くなくなったわけではないが、それよりも今という時間を気持ちよくすごせているか、ということが気になる。

 

昔は、自分から動かないと何も手に入らなかった、ということもあるかもしれない。

ぼくは若い頃のほうが自由になるお金はずっとたくさんあったけど、何に使っていいかわからなかった。

お金を使っても手に入らないものばかりだった。

いい仕事、名声、そのためのアイデア、実行する力、一緒にやる仲間、師匠、ライバル。

今はお金もないし時間もないが、それらを使ってやりたいことはいくらでもある。

なかなか人生というのは難しい。

 

幸せは何かというのは人の数だけ違うけど、自分にとっての幸せも、時とともに変わっていくように思う。

だから時々、自分が大事にしたいことは何か、というのを見つめなおしてみるといいのだろう。

そう考えると、いま大事にしていることもまた変わっていくかもしれないし。

 

さて、この道はどこに続いているのやら。