魅力的な文章を書くために必要なこと。





普段おしゃべりしているとすごく面白い人なのに
文章を書かせると、とたんにつまらなくなる人がいる。

こういう人の心の中には
「文章を書く時は、賢そうに書かなくちゃいけない」
という変なブレーキがかかっているように思う。

それが彼や彼女の本当の魅力を引き出すことを阻害し、
何も大切なことが伝わってこない「死んだ」文章にしている。

実は、おしゃべりを面白くするのも、
文章を魅力的にするのも
とあるコツが共通している。

それは、

自分の弱点をさらけだす

ということだ。


例えば、こんな文。

自分では良い文章を書いているつもりでも
読み手にはその魅力が伝わっていない、
という現象が見受けられる。

これは、こんな風にするだけで、がらっと印象が変わる。

自分ではいいこと書いたつもりなんだけど、
全然伝わってないんだよね。
なんでかなあ・・・まいっちゃう。


これなら、その先をちょっと読みたくなるのではないだろか。

もちろん会話調にしているから読みやすいということもあるが、
「書いたことをうまく伝えられない、弱い自分」
というものをさらけだしている文章だから
読み手もホッとして、肩の力が抜ける。
心のバリアが消えれば内容もすっと入ってくる。



僕らは知らないうちに、言葉を武装させている。

間違った文法を指摘されたくないとか、
漢字を知らないバカだと思われたくないとか、
そういう些細なところから始まり、
文脈のわかっていないことを書くわけにはいかないとか、
ちゃんと本質的なことを伝えなければとか、
色んな心配事が、文章をガチガチにさせていくのである。

そうやって仕上がった文章は、痛そうなトゲトゲや
ギラリと鈍く光る刃物ばかりが目に入って
とても心を開いて読む気にはならない。


文章に限ったことではない。

僕らのコミュニケーションを阻害している多くの原因はこの
「賢そうに武装すること」から始まっているように思う。

本当に自分の伝えたいことを理解してもらおうと思うならば、
まずはそのぶ厚い装甲を解除して、生身の、傷つきやすい自分を見せるべきである。

という僕の文章も、なかなかの重装備になってしまった。

要は、

お互いにかしこぶっても、何も良いことはないから
もっと本音で話をしようぜ。

ということだった。