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犬だって言いたいことがあるのだ。

ものごとをひとつ先に進めるヒントについて考えています

成長しなくても、いい。


何かを一生懸命にがんばって、自分がこれまで経験したことのないくらい苦労して、しかし結果が出るどころか、これまでよりも悪くなる。

それをやり方が悪いとか、努力の方向が間違ってるとかいうのは簡単だ。

しかし年をとると、どんどん頑固になり、受け入れられないことも出てくるので、なかなかひょいひょいとやり方を変えられるものでもない。

おまけに無理がきかない。

ちょっと徹夜したりすると、3日ぐらい具合が悪いのが続くし、ついでに風邪を引いたりして治りも遅い。

さて、こういうことが続くと、今よりも成長するどころか、むしろ今の状態を維持するだけでもなかなか大変だということに気づく。

だが人は今までよりも成長することを望まれ、企業の予算は昨年よりも高く設定することを求められ、人類はますます進化することを期待され続ける。


別にぼくはそれを否定するわけじゃないし、概ねはそういう前提で暮らしているのだけれど、他にもいろんな考え方があっていいし、またそのうちのどれかひとつに誰もが一人残らずコミットする必要なんてないようにも思う。

じゃあそのいろんな考え方とは何なのだと言われても、その答えは人の数だけ違うので、うまく答えられる気もしない。

ただ、ぼくらはいま、色んなものを維持するだけでもなかなか大変な状態にあるようにも思う。

生活に必要なものが手軽に手に入る状態、行きたいところへ行ける状態、家族をなんとか養える状態、そういった状態を手放すことができず、苦しんでいるのじゃないだろうか、という気もする。

別に、だからそれらを手放そう、という話ではなくて、お互いに維持するだけでも大変だよね、という意識を認めあうだけでもちょっとは何かがマシになる気がするのだ。

今朝もなんとか出勤時間に間に合ったね、なんとか昼食とれたね、少し遅くなってしまったけどなんとか仕事が終わって子供が寝る前に帰れたね、今日もなんとか無事に1日を終えられそうだね、できることなら明日も無事にすごせるといいね。


そういう確認作業のことをおそらくはるか昔は、祈り、と呼んでいたのだろう。