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犬だって言いたいことがあるのだ。

ものごとをひとつ先に進めるヒントについて考えています

僕のプレゼンのコツを、紹介します。その1

 

 

 

 

 

僕のはてなブログを読んでくださっている

方々には心から感謝している。

 

こんなどこの馬の骨とも知れない人間のブログでも

読んでくれる人がいるから

僕はまた新しいエントリを書く気になれるし

それは本当に楽しい作業だ。

 

だけどいつも、あまりにも個人的な話ばかりなので

(まあブログとはそういうものなんだけど)

たまには何か、みなさんの役に立てないかと

はてなブログのi-phoneアプリを起動させながら

ここのところ、ずっと考えていた。

 

で、思いついたのが、僕の得意なことについての

ささやかなコツを書くのはどうかな、ということ。

 

といっても、得意なことなんてほとんどないのだが

プレゼンテーションについてのことなら、書けると思う。

読んでみて、つまらなかったら、ごめんなさいね。

 

 

僕は10数年、広告の仕事をしてきたので

おかげでプレゼンテーションだけは

数知れないほどやってきたし、

自分でも得意な分野だと、冷静に認識している。

 

僕が若い頃についていた師匠は

基本的に弟子に対して、絶対的優位に立ちたがるのだが

その師匠でも

「お前は、現場の仕切りはほんとダメだけど

プレゼンだけは俺よりうまい」

と毎回言っていたから、間違いない。

 

さて、だいぶ嫌味な文章になってきたので

そろそろ本題に移ろう。

 

まず、僕は決して人前でうまく話すのが得意でもないし

気分が良くなければ、人と会話すること自体も

辛いと思うことさえある。

 

だから、プレゼンテーションにおいては

その技術を向上するためにいくつかの工夫をしている。

それをいくつかに、まとめてみる。

 

ただし、ちょっと長くなるので

何回かに分けて、書こうと思う。

 

今日はその1つめ。

 

「相手は、どんな内容なら耳を貸すのか」を考える

 

ものすごく当たり前のことなのだが、これは何よりも大切だ。

いきなり、今の状況に関して何の説明もなく

プレゼンテーションだけしてくれ、

と言われても僕にはできない。

これからプレゼンする相手はどんな人で、

今どんな状況にあって、

そして何を求めているのか、ということを知る。

これが全部わかっていれば

プレゼンテーションなんて、ほとんど終わったようなものである。

 

 

こんなコンペがあった。

とある映像制作の仕事なのだが、

すでにクライアントの担当者がほとんど完璧な試作品を

自分で作り上げてしまっていて、まずその映像を見せられた。

で、これ以上何をどうしろっていうのかわからない状態なのに

新しい映像を提案してこい、というもの。

それを見せられた各代理店の人間たちは

競合同士ということも忘れて、お互いに顔を見合わせる始末。

 

しかし、その案件をメインで担当していた

先輩のプレゼンを見て、僕は目からうろこだった。

 

プレゼンが始まると、彼はゆっくりと話し始めた。

「え~、あれから社に戻り、あの試作品を改めて拝見しましたが」

 

それから先輩は少し間を空けてから続けた。

 

「ほとんど完璧だと思います」

 

そして、なぜ試作品が素晴らしいと思うか、

そのポイントを次々と解説していった。

 

試作品を手がけたクライアントの担当者は

満足そうにうなずいている。

それを見届けると、彼は間髪いれず、こう言った。

 

「ただ、ある1点だけが足りないと思います」

 

そこから彼は、この試作映像に加えるべき改良について

非常に的確な説明を行い、その担当者との2、3の技術的な

やりとりをしただけで、プレゼンテーションは終わった。

 

僕らが会社に戻ってすぐに、採用の連絡があった。

 

 

実は、ここで先輩が使ったのは特殊なテクニックではない。

どうすれば、プレゼンテーションの相手である

試作品を手がけた担当者が、自分の話に耳を貸してくれるのか、

それをじっくりと考えていただけである。

たぶん、以下の様な感じで、状況を整理したのだと思う。

 

1:担当者は自分の作った映像に対して、かなりの自信がある。

2:そこに正面から新しいアイデアを突きつけても聞く耳を持たないだろう。

3:おまけに映像の完成度はかなり高いから、他に斬新な切り口はそうそうない。

4:自分が提供できるのは、それを補強できるちょっとした工夫くらいだ。

5:しかしそれをそのまま伝えても、やはり聞く耳は持たないだろう。

 

というところで、先輩は

「まず相手をほめる」という入口を見つけたのである。

徹底的に相手の仕事をほめ、

同時に、自分がその努力を理解していることを伝え

そして最後の最後に、自分の意見をちゃっかりと置いていく。

 

一見、すごく難しそうな技術だが

「相手が耳を貸すだろう入口」さえ見つかれば

そのあとはたどたどしくても、たくさん噛んでしまっても、大丈夫。

もう相手はこっちの話を聞く気になっているのだから

多少聞きとりにくい方が、むしろありがたい話に聞こえるってもんだ。

 

 

では、どのようにすれば

「相手が耳を貸したくなる入口」が見つかるのか。

これは簡単である。

自分がもし相手の立場だった場合に、

一番聞きたいと思うことを考えればいい。

 

誰かに頼りたい時は「僕に任せてくれ」という言葉を聞きたいし

すごく急いでいる時は、結論だけを聞きたいし

やたらと慎重になっている時は、心配を1つずつ解きほぐしてほしい。

 

そういう想像力が働かない場合として、2つの可能性がある。

 

1つは、相手の立場を考えるには情報が不足している場合。

たとえば、相手の普段の仕事の内容だったり、立場だったり、

全体的な状況が把握できていない場合はたしかに難しい。

こういう場合は、とにかく、可能な限りの情報を入手する。

それが無理なら、なるべくプレゼンはしないほうがよろしい。

 

そして、もう1つは、自分自身の想像力が足りていない場合。

 

実は、色んな理由で、想像力は簡単に失われてしまう。

相手が極端に好きだったり嫌いだったりする時。

あるいは、異常に尊敬しすぎていたり、畏怖の念を抱いていたりする時。

相手に対して特定の感情を持ちすぎると、冷静な思考ができなくなるのだ。

 

こういう場合は、その人物が赤ちゃんの時のことを想像するとよい。

オギャーオギャーと泣き叫んで、親を困らせて

それからオッパイを必死に飲んで、満腹になり

すやすやと寝息をたてている姿を想像してみる。

そうすると、その人に対する固定観念が崩れていって

誰だって、たいしたことがないなと思えてくる。

そのうえで、あらためて、彼や彼女がどんなことを

言って欲しいだろうかと、冷静に想像してみるのだ。

 

 

さて、予想通り、かなり長くなってしまったので

続きは次回にさせていただく。

 

ちょっとでも何かの参考になれば、とてもうれしい。